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土星の輪
土星は惑星の中でも特に人気が高いといわれています。その理由は他の星では中々見ることのできない見事な「土星の輪」にあります。
実のところ正確には「環」なのですが、「輪」と呼ばれるのが一般的なようです。この土星の輪は肉眼では見ることができませんが、望遠鏡があれば比較的性能が低いものであっても観測することができます。
その観測の手軽さも土星の人気のひとつです。しかし、この土星の輪が何なのか詳しく知っている人はあまり多くありません。
今回はこの「土星の輪」についてあまり知られていない真実をご紹介します。
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1.土星の輪は最初「耳」だと思われていた
ガリレオは初めて望遠鏡で土星を観測した際、「土星には耳がある」と表現したといいます。これは当時の望遠鏡が現在のものに比べて性能が低かったことが原因で、それがリング状であることに気付くことができませんでした。
ガリレオにとって土星は非常に奇妙な星だったのです。地球では考えられない特殊な環境を持つ土星については関連記事にまとめています。
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2.土星の輪は氷と岩石でできている
土星の輪は数十億に及ぶ氷と岩石が集まって形成されています。
これは塩粒ほどの大きさのものから山ほどの大きさのものまで様々な大きさをしています。
3.土星の輪は3000円あれば見ることができる
土星を観測するには20倍望遠鏡があれば可能とされています。
意外なことにこの程度の望遠鏡は安ければ3000円程度で手に入れることができます。
4.土星の輪は複数ある
土星の輪は複数の層で構成されています。これまで土星の輪は発見された順番にアルファベットの名前が付けられてきました。
しかし、土星探査機カッシーニからの撮影により9つだと思われていた土星の輪は実は30以上存在していたことがわかりました。
実は木星に輪が存在することを知っていますか?不思議なガス惑星の木星については関連記事にまとめています。
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5.土星の輪は衛星の残骸
土星の輪は太古の昔、土星の衛星だった星が彗星などで破壊されたものだといわれています。
その後、これらの残骸は土星の引力でリング状に成型されました。
6.土星の輪を発見した人は振り子時計も発明していた
ガリレオが「耳」と表現した土星の謎の物体を、それが平坦なリング状をしていると発見したのはオランダの天文物理学者クリスチャン・ホイヘンスでした。ホイヘンスは世界で初めて振り子時計を制作したことでも知られています。
宇宙には未だ解明することのできない多くの謎が残されています。考えだしたら眠れなくなる宇宙の謎については関連記事にまとめています。
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7.土星の輪には生命がいる可能性がある
土星の輪に浮かぶ月「エンケラドス」はその表面から水蒸気と氷を噴出しており、海が存在することがわかっています。この海は生命が存在する条件が整っていると考えられています。
現在では地球外生命体が存在する可能性は極めて高いと言われるようになりました。生命体が存在する可能性のある天体については関連記事にまとめています。
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8.土星の輪はそれぞれ違った速度で回っている
土星には複数の輪が存在していますが、それらは全く違った速度で土星の周りを回っています。これらのことから、それぞれが完全に独立したものであることがわかります。
これらのことから、それぞれが完全に独立したものであることがわかります。
9.木星、海王星、天王星にも輪がある
土星の輪が有名過ぎるためあまり知られていませんが、実は木星、海王星、天王星にも輪が存在しています。
地球では考えられない環境を持つ海王星と天王星については関連記事にまとめています。
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10.土星の輪から彗星衝突の歴史がわかる
土星の輪からは彗星が衝突した痕跡を発見することができ、研究者はそれらから土星と彗星の衝突の歴史を調べることができます。
現在の状態からその天体の過去を知ることは夢とロマンが溢れています。
11.土星が高速で回転することで輪が形成されている
土星の一日は短く、1回転するのに10時間33分しかかかりません。
この回転の速さが土星の輪が形成されることを助けています。
12.土星の輪の間を飛んだ探査機がある
土星探査機「カッシーニ」は着陸する際、FリングとGリングの間を飛行しました。
カッシーニは2017年9月15日を持ってミッションを完遂し、土星と衝突することでその使命を終えました。
13.土星の輪の間に閉じ込められた衛星がある
土星の輪と輪の間に閉じ込められ、軌道が固定されてしまった小さな衛星が存在します。
衛星といっても他の惑星たちと何ら変わらず、不思議と謎が詰まっています。木星の衛星エウロパについては関連記事にまとめています。
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14.土星の輪は広く薄い
土星の輪は土星から約28万キロメートルも離れていますが、その厚さは10~20メートル程度しかありません。
これは天文学的に見るととてもとても小さいということになります。
15.土星の輪は光る
土星の輪は土星で起こった雷に反射し、光ることがあります。
他惑星でも地球と同じように雷や台風などの自然現象が起こっています。その規模は地球とは比べ物にはなりませんが。
16.近年、新しい土星の輪が発見された
最近の研究で、土星から約1千万キロメートル離れた場所で新しい輪が発見されました。
この輪は非常に巨大で27度傾斜しており、他の輪とは逆方向に回転していることがわかっています。
17.土星の輪から衛星が誕生している
2014年、土星の衛星は土星の輪にある岩石や他の衛星がぶつかり合って生まれたことがわかりました。
土星の惑星は今後も増えていくと考えられています。
いかがでしたか?土星の輪からは新しい衛星が生まれており、海や雷も存在するということがわかってきました。土星で生命が発見される日も近いかもしれません。
出典:wikipedia