UMAイエティは存在する?ヒマラヤの雪男の正体と目撃事例

イエティ


ヒマラヤで目撃されるUMA「イエティ」。雪男として有名なこのイエティの調査は現在どこまで進んでいるのでしょうか?
今回はイエティの目撃事例とその正体について有名なものをご紹介していきます。

 
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イエティ

イエティとは

イエティとはヒマラヤ山脈で目撃報告がある巨大な類人猿のような姿をしたUMA(未確認生物)です。一般的にいわれる「雪男」はこのイエティのことを指しており、世界でも最も有名なUMAのひとつとして知られています。

イエティとは
画像:deskridge

イエティはヒマラヤの雪山の中を二足歩行で歩き回る姿を目撃されており、足跡や体毛までもが発見されています。現地では不幸をもたらす不吉な存在であると信じられており、イエティの噂をする人の目の前に現れるといわれています。

 

イエティの姿

目撃報告にあるイエティはどれも大きなゴリラのような姿をしています。しかし、ゴリラと違って長い体毛があり、二足歩行で人間のように歩いていたといわれています。多くは黒毛だったと証言されていますが、中には茶色い毛のイエティを見たという人もいるようです。雪山で目撃されることからメディアなどで取り上げられる際には白い体毛を持って描かれることも多いです。仮にイエティが存在するのだとしたら雪山で黒い体毛は目立ち過ぎるため、白い毛の方が生物的には自然であるといえるかも知れません。

イエティの姿
画像:joelhustak

また、目撃者によるとイエティの体長は3メートルを超えており、最大の個体では大きさが5メートルに達するものも目撃されました。とはいえ体長2メートルほどの目撃情報が最も多く、雪山の生物としては妥当であるとされています。イエティには尾が無かったという意見は一致しており、巨大な類人猿のような姿から絶滅種の生き残りなのではないかともいわれています。

 

イエティの名前の由来

イエティという名前はネパールの少数民族のひとつであるシェルパ族に伝わる伝説の怪物にちなんで付けられました。その名前は「岩(Yah)」と「動物(Teh)」を意味する現地の言葉に由来しています。

イエティの名前の由来
画像:SandroRybak

古くからシェルパ族のあいだでは雪山に大きな生物が存在するという伝説が言い伝えられていたそうです。その後、ヒマラヤで謎の生物の目撃情報が増えたことで「イエティ」の名前は世界中に知られていくことになります。

 

イエティの目撃事例

ヒマラヤのUMAイエティには数多くの目撃情報が存在しています。その中にはイエティの姿だけではなく、足跡や体毛などUMAとしては異例ともいえる数の物証も含まれています。ここではイエティの目撃情報の中でも特に有名な事例をご紹介します。

①ヒマラヤの猿

1832年、ブライアン・H・ホジソンという男性がヒマラヤ山脈で猿の目撃情報があったと証言しました。彼の話によるとホジソンの部下がヒマラヤで猿のような生物を目撃したというのです。この時点でホジソンは部下が目撃した生物が「ヒマラヤの雪男」だとは思っておらず、そのままヒマラヤには変わった猿がいるものだと認識していたのです。

ヒマラヤの猿
画像:Chris huh

しかし、これ以降イエティの目撃情報が相次いだため、これが世界で初めてのイエティの目撃事例だとする専門家も存在します。

 

②ウォーデル大佐の足跡

1887年、イギリス軍のウォーデル大佐がヒマラヤで巨大な足跡を発見しました。ウォーデル大佐はこれを大きなヒグマの足跡ではないかと考えました。しかし、それまで未開の地だった当時のヒマラヤで発見された謎の足跡は、イエティという伝説の怪物の存在を世界中に信じさせることになったのです。

ウォーデル大佐の足跡
画像:cryptomond,de.sott

 

③エリック・シプトンの写真

1951年になるとエリック・シプトンによって撮影されたイエティの足跡の写真が世界中を震撼させました。目撃情報が多発していたイエティですが、存在を実証する証拠は中々見つかっていませんでした。しかし、シプトンがイエティの写真を撮影したことで、それまでイエティを信じていなかった人々もヒマラヤの雪男に注目するようになったのです。

エリック・シプトンの写真
画像:cryptomundo

ところがこのシプトンの写真は現在ではあまり信憑性の高いものだとは考えられていません。それは彼が有名な嘘つきだったからです。以前から彼は話を誇張する癖があることで知られていたため、写真の足跡も雪で解けた動物の足跡なのではないかとする意見があります。

 

④寺から発見されたイエティの頭と手

1954年、ヒマラヤにある寺院からイエティのものとされる頭皮と手の骨が発見されました。この頭皮は調査の結果カモシカの皮による模造品であることが判明します。また、DNA鑑定の結果イエティの手の骨とされていたものは何と人間の骨であることがわかったのです。

寺から発見されたイエティの頭と手
画像:Nuno Nogueira

しかし、これらの発見により世間はますますヒマラヤの雪男の存在に期待することになりました。同じく1954年にはイギリスの新聞社が、続く1959年には東京大学の小川鼎三教授をリーダーとした探検調査隊がヒマラヤに派遣され世間の注目を浴びました。現地調査の結果、小川教授はイエティのものとされる体毛を持ち帰っており、現在も札幌医科大学に保存されています。

 

⑤日本人が目撃したイエティの群れ

1975年には日本の有名な探検家である鈴木紀夫氏がヒマラヤ山脈で5頭のイエティが歩いているところを目撃しました。彼はその後もイエティを探し続けましたが、再度発見できないまま12年後に遭難死しています。しかし、彼に影響を受けた高橋好輝氏が調査を続けた結果、鈴木氏がイエティを目撃した場所から1000メートルほど登った地点で、猿のもののような謎の足跡を発見しています。

日本人が目撃したイエティの群れ
画像:mdr

 

⑥アンソニー・ウールドリッジの写真

1986年になるとアンソニー・ウールドリッジが撮影した写真が世間を騒がせることとなりました。ウールドリッジが撮影した写真にはイエティの姿が収められていたのです。それまでイエティに関するもので撮影されてきた写真は足跡のもののみでした。ウールドリッジの写真は世界で初めてイエティの撮影に成功したものとしてマスコミに報道されました。

アンソニー・ウールドリッジの写真
画像:trekkingnonepal

しかし、この写真に写っていたイエティは最終的には「岩」であると結論付けられることになりました。他の日に同じ場所で撮られた写真にも全く同じ格好のイエティが写り込んでいたからです。専門家は太陽の日差しによってできた影がイエティの姿を誤認させたのだと説明しました。

 

⑦スノーウォーカービデオ

1996年、通称「スノーウォーカービデオ」と呼ばれる動画が撮影されました。この動画はイエティのような生物が雪上を歩いている姿を撮影しており、イエティの存在を裏付ける重要な証拠として有名になりました。しかし、このスノー・ウォーカー・ビデオもアメリカのテレビプロデューサーが作った偽物であることが判明します。撮影されていたのはイエティではなく、ゴリラの着ぐるみを着た男性だったのです。

スノーウォーカービデオ
画像:bigfootevidence

 

⑧ロシアで目撃された謎の生物

ヒマラヤではありませんが近年では2015年にロシアでイエティのような生物が目撃されています。この際には動画が撮影されており、目撃者が書いたスケッチはイエティのイメージそのものでした。

ロシアで目撃された謎の生物
画像:bigfootencounters

この巨大な類人猿は現地では頻繁に目撃されており、「ロシアン・イエティ」の名で呼ばれています。

 

イエティの正体は?

イエティとされている生物の正体は一体何なのでしょうか?ここではイエティの正体として特に有力とされている説をご紹介します。

①野生動物の誤認説

イエティが目撃されるヒマラヤは視界の悪い雪山であることから、野生動物を誤認したのではないかとする説があります。ヒマラヤ山脈は非常に過酷な環境ではありますが、クマやカモシカなどの野生動物が生息していることがわかってます。経験豊富な登山家でさえ吹雪の中でこれらとイエティを見分けるのは難しいといわれています。

野生動物の誤認説
画像:pixabay

 

②イタズラや売名目的説

証拠とされた写真や動画の中には偽物であるものが多いことから、イエティの正体はイタズラや売名目的の嘘なのではないかとする説です。事実、イエティを目撃したと証言した人々は一躍有名になり、世間から注目を浴びることとなりました。

イタズラや売名目的説
画像:pixabay

世界一有名なUMAを目撃することはある種の人間にとっては十分なステータスになり得るのです。しかし、写真や動画などの物的証拠を提出していない目撃者も多く、体毛などは実際に発見されていることから何かしらの生物がイエティとして目撃されていることは間違いなさそうです。

 

③ギガントピテクス説

史上最大の霊長類ギガントピテクスの生き残りがイエティとして目撃されているのではないかとする説です。目撃情報からイエティは巨大な類人猿のような姿をしているとされているため、実在した大型の類人猿の生き残り説は古くから専門家のあいだで提唱されてきました。仮にこのギガントピテクスがヒマラヤを歩いていたとしたら、それは間違いなくイエティの目撃証言に一致します。

ギガントピテクス説
画像:Frank-Lode

しかし、現在ではギガントピテクスが生存している可能性は限りなく低いといわれています。ギガントピテクスは植物性の動物であったため、植物の少ないヒマラヤの雪山では生きていくことができません。雑食性としてヒマラヤに適応できた可能性を考えたとしても、これまでに死体や化石が発見されていないのは不自然だといえます。史上最大の類人猿ギガントピテクスについては関連記事にまとめています。

関連記事:最大の霊長類ギガントピテクス!パンダに敗れた類人猿の生態

 

④UMA(未確認生物)説

地球では現在でも年間18,000種を超える新種の生物が発見されています。イエティの正体が絶滅動物の生き残りでないとしたら、新種の動物という可能性はないでしょうか?今では動物園などでも観られるゴリラですが、19世紀頃までは空想上の怪物として扱われてきました。ゴリラはジャングルの奥地に生息していたため人類による発見が遅れました。同じようなことが過酷な環境を持つヒマラヤ山脈で起こったとしても不思議ではありません。

UMA(未確認生物)説
画像:MarcoBucci

しかし、イエティは大型動物であるため未確認生物であったとしても、やはり死体が発見されないことが研究者たちを懐疑的にさせています。ゴリラ意外の発見された未確認生物については関連記事にまとめています。

関連記事:発見された未確認生物!UMAだった不思議な12の動物たち

 

⑤エイリアンアニマル説

エイリアンアニマル説はイエティが捕獲できないことを説明するために提唱された説です。エイリアンアニマルとは獣型宇宙人や宇宙人に飼育されている宇宙生物のことを指す言葉です。獣型宇宙人が地球人に発見されにくい高山で地球の調査を行なっていた、もしくは宇宙人が地球環境を使った宇宙生物の動物実験に使用したのがイエティだったのかも知れません。

エイリアンアニマル説
画像:Rucalok

現在では宇宙人が存在する可能性は非常に高いといわれています。しかし、イエティの正体がエイリアンアニマルである証拠はどこにもありません。宇宙人の存在に関しては関連記事にまとめています。

関連記事:宇宙人は存在する!エイリアンの種類とフェルミのパラドックス

 

イエティのDNA検査の結果は?

2012年、オックスフォード大学のブライアン・サイクス教授はこれまでイエティのものだといわれてきた生物の体毛30以上をDNA検査によって調査しました。その結果、現地の生物のものではないとされる体毛がふたつ確認されました。それらはホッキョクグマに近い現生種以外の生物のものであると結論付けられたのです。教授は絶滅した古代のホッキョクグマとヒグマなどが交配して生まれた生物ではないかと結論付けました。

イエティのDNA検査の結果は?
画像:abey79

しかし、当たり前ですがヒマラヤ山脈にホッキョクグマは生息していません。また、ホッキョクグマに近い生物であるとされながら、結局はこのイエティの体毛は何の生物のものであるかはわからなかったのです。原始的なホッキョクグマに近い特徴を持つこの体毛の持ち主は一体何者なのでしょうか?

 

イエティは存在するのか?

2011年にロシアで開催された国際会議では世界各国から多くの科学者が集まりました。そこで話し合われた結果、イエティが存在する確率は95%であると結論付けられたのです。正式な国際会議の場でUMAの議論がなされただけでなく、その存在をほぼ認めるような発表に世界中で驚きの声が上がりました。

イエティは存在するのか?
画像:fconch

科学者たちはその根拠を近年でも目撃報告が多く、物的証拠も現地の生物から一脱している物も認められるためとしています。国際会議では他にも「イエティ研究センター」の設立が提案されました。

 
出典:wikipedia
画像:kingofwallpapers

 

いかがでしたか?ヒマラヤのUMAイエティについてご紹介しました。イエティは本当に存在するのでしょうか?調査の進展が期待されます。