症状が怖すぎる!あなたの知らない生物兵器の真実

生物兵器


映画などで頻繁に登場する生物兵器ですが、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか?多くの方は「非常に危険で致死率が高い」、「戦争で使われる」、「バイオハザード」というようなイメージが浮かぶのではないでしょうか?

その想像通り生物兵器は恐ろしい兵器です。しかし、幸いなことに私たちはこれらのことをほとんど知りません。

今回はあまり知られていない生物兵器の真実をご紹介します。
 
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生物兵器とは

生物兵器とは、毒性の強い細菌やウイルスを使って人を殺める兵器です。飛行機などを使い敵の頭上にまき散らしたり、ミサイルなどに詰められ直接撃ち込むことにより効果を発揮します。

勘違いされがちですが、動物などを使った兵器ではありません。動物を使った兵器は「生体兵器」と呼ばれ、全くの別物です。

生物兵器は核兵器や化学兵器と合わせて国際法によりその使用が厳しく禁止されています。
 

生物兵器の利点

生物兵器に使われる細菌やウイルスは核兵器や化学兵器に比べ入手しやすいため、核兵器、科学兵器を含む「三大大量破壊兵器」の中では最も費用対効果が高い兵器と評されています。また、細菌による感染は潜伏期間が存在するため攻撃された側は兵器使用者を見つけることが非常に困難です。

そのため、過去にはオウム真理教などの民間のテロリスト集団が培養していた事実もありました。また、使用が禁止されているにも関わらず秘密裏に研究が進められていたこともあり、国際法があるとはいえ私たちが生物兵器の被害を受けないとは言い切れません。

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生物兵器の欠点

生物兵器は単純な武器や兵器とは違い、生物を使って対象にダメージを与えるため核や化学兵器に比べ攻撃範囲や威力をコントロールしにくいという欠点があります。また、気象などの影響も非常に受けやすいです。

生物兵器の欠点

しかし、細菌に感染した人間が感染源になりさらに他の人間へと拡大していくため、無差別的に使えば最も厄介な攻撃手段になり得るのです。
 

生物兵器の歴史

細菌やウイルスを兵器に使うというアイデアは紀元前の昔から存在していたといわれています。医学が発達していなかった当時の人々にとって病原菌は大きな脅威でした。

中世では不治の病として恐れられた「ペスト(黒死病)」に感染した死体を敵の領地に放置しました。

生物兵器の歴史

また、18世紀のフレンチインディアン戦争ではイギリス軍が「天然痘」に感染した人間の衣服や毛布をインディアンに使わせました。これによりインディアンの多くが病死するに至りました。

しかし、彼らは科学的に生物兵器を作ることはなく難病を敵になすり付けていた程度でした。20世紀に入り科学技術が発達すると細菌やウイルスの培養が可能になり、真の意味での生物兵器が誕生します。

 

生物兵器の種類

生物兵器に使われる細菌やウイルスにはどんな種類のものが存在するのでしょうか。ここでは代表的な病原体の種類や症状などについてまとめています。

ウイルス

生物兵器ウイルス

①天然痘

天然痘は、天然痘ウイルスによって感染する感染症です。感染力は強力で、体中に膿疱(膿の集合体)ができます。

仮に完治したとしても全身に創傷が残り、生涯その影響に苦しめられることになります。不治の病として古くから世界中で恐れられてきた感染症です。

現在でも40%に近い致死率を持ち、国や民族が滅ぶ原因にもなりました。
 

②エボラ出血熱

エボラ出血熱は、エボラウイルスを病原体とする感染症です。致死率は現在でも50~90%にもなり、人類史上最も危険なウイルスのひとつとして知られています。

症状は発熱、悪寒、頭痛から始まり嘔吐、下痢、発疹を経て全身から出血して絶命します。一命を取り止めたとしても重い後遺症に苦しめられることになります。
 

③日本脳炎

日本脳炎は、日本だけでなく南アジアで広く確認されているウイルス性脳炎です。蚊を媒体にしており、ウイルスに感染した蚊に刺されることで発症します。

高熱、痙攣、意識障害を引き起こし死亡率は30%にもなります。日本脳炎は死亡しない場合でも脳に障害が残るため、致死率だけで危険性を語ることができません。
 

④黄熱

黄熱は、蚊を媒体に発症する感染症です。発熱や黄疸(皮膚や眼球が黄色く染まる症状)、黒色の嘔吐物を吐くことから「黒吐病」とも呼ばれています。致死率は30~50%ほどです。
 

⑤マールブルグ熱

マールブルグ熱は、マールブルグウイルスから発症する感染症です。人間だけでなく動物も発症することがわかっており、発熱、頭痛、嘔吐から吐血、血便を引き起こし最後は死に至ります。

致死率は幅がありますが、30~80%ほどといわれています。

恐ろしい兵器は何も生物兵器だけではありません。三大大量破壊兵器のひとつ化学兵器については関連記事にまとめています。

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細菌

生物兵器細菌

①炭疽症

炭疽症は、炭疽菌により感染する人と動物共通の感染症です。皮膚、肺、腸など症状が出る場所により致死率は大きく異なり、皮膚は10~20%、腸は30~50%、肺は90%を超えるといわれています。

最も危険な肺炭疽症は高熱、吐血、呼吸困難を経て死に至ります。
 

②コレラ

コレラは、コレラ菌によって起こる感染症で、未治療での致死率は80%にもなります。一日に30回程度の水便の症状があり、体温は34度まで低下します。

低体温、脱水症状や痙攣を経て最後は死に至ります。
 

③ペスト

ペストは「黒死病」とも呼ばれ、ネズミを媒体にすることで有名な伝染病です。発症すると40近い高熱が出るほか、リンパや肺などに重篤な障害を与えます。

致死率は65%ほどといわれています。

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毒素

生物兵器毒素

①ボツリヌストキシン

ボツリヌストキシンはボツリヌス菌が生成する毒素です。ボツリヌス菌が引き起こす食中毒の原因になり、非常に毒性が強いことで知られています。

500グラムあれば全人類を滅ぼすことができるといわれている毒性の強さに加え、比較的入手難度が低いためテロリストも保有しやすい危険な毒素です。
 

②ブドウ球菌性腸毒素

ブドウ球菌性腸毒素はブドウ球菌が生成する毒素です。消化器官で分解されない毒素で重篤な食中毒を引き起こします。

敗血症や肺炎なども引き起こし、ショック死に至ります。
 

③破傷風菌毒素

破傷風菌毒素は破傷風菌が生成する毒素です。この毒素は神経毒で、全身に強力な痙攣を引き起こします。

その痙攣の激しさから背骨を骨折し死に至るケースもあります。致死率は50%ほどですが、幼児が感染すると90%以上死に至ります。

 

生物兵器の感染予防

生物兵器から身を守るには一体どうすればいいのでしょうか?ここでは生物兵器が使われた際の感染予防手段をまとめています。

一般人には中々ハードルが高そうなものもありますね。

①食料品はすべて加熱する

伝染病の元になる細菌を死滅させるために口に入れる食料品は水も含めすべて加熱処理をします。加熱する際は焼くのではなく、長時間煮込むことが必要です。
 

②食料品は密封保存する

食料品に細菌やウイルスが付着することを防ぐため、食料品はすべて密封保存します。保存に使う容器はプラスチック製のものが効果的だといわれています。
 

③公衆トイレは使わない

不特定多数の人間が使用する公衆トイレは伝染病の病原菌が付着している可能性があります。日本の公衆トイレは世界的にも清潔ですが、それでも注意が必要です。海外の公衆トイレはさらに危険だと認識してください。
 

④ガスマスクを着用する

生物兵器によって空気が汚染された場合はガスマスクを着用する必要があります。普通の布マスクでは意味がありません。

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感染時の対処法

生物兵器感染時の対処法

スイス政府が発表している「民間防衛」の中に伝染病に感染した際の対処法が記されています。ここではその対処法をご紹介します。

①伝染病に感染したら

伝染病に感染したと思われる場合は、直ちに最寄りの医師、看護師、救護所に知らせてください。対応する医師や看護師は固定の担当を決め、患者は他者と隔離します。
 

②伝染病が確認されたら

伝染病が確認された場合は、その地域の住民は警護員からの指示に従い対応措置を取ってください。生物兵器対策班は医師と協力し、その発生源を特定し対応策を発表します。

生物兵器に汚染されたと考えられる物品は検査が済み許可が下りるまで使用してはいけません。また、食品工場や倉庫、店舗などは感染者やその疑いがある者、部外者の立ち入りを監視しなければなりません。

そのために当局(スイス政府民間防衛)が定めた規則を厳重に順守しなければなりません。
 

出典:wikipedia
画像:pixabay

いかがでしたか?生物兵器に限らず、大量破壊兵器や武器は厳しく規制していかなければなりませんね。もちろん所持しないことが一番の解決策なのは言うまでもありません。